世界にたった一つの「江戸切子」硝子

こんにちは。THE GATE HOTEL 両国のスタッフです。今回は、日本の伝統工芸である「江戸切子」硝子を紹介している、墨田区認定の工房ショップ「すみだ江戸切子館」をご紹介いたします。ザ・ゲートホテル両国からは、電車にてJR総武線「両国」駅より「錦糸町」駅で下車、北口徒歩7分です。

江戸切子は、繊細さと華やかさを兼ね備え、光の反射で輝きを増し、見る角度によって異なる煌めきがあります。その煌めきは、ガラスの表面に切り込みを入れて削り、美しい紋様を描き出すことにより、作られます。熟練した職人のみがなせる技です。

錦糸町駅から歩ける距離で、十字路の角に位置するお店

日本の伝統工芸「江戸切子」の歴史

江戸切子の始まり

江戸切子の日本での製作は、江戸時代後期の1834年、江戸大伝馬町のビードロ問屋を営む加賀屋久兵衛(かがや きゅうべえ)が、海外より持ち込まれたガラス製品に魅了され、金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻したのが初めてと伝えられています。

現代まで受け継がれ、発展し続ける技術

明治時代になると、西洋に対抗して殖産興業の政策が推進され始め、近代的な硝子製造所が建設されました。そして1881年、イギリス人の切子技師である、エマヌエル・ホープトマンが来日し、イギリスのカットグラスの技術が日本に伝授されたことにより、現代に伝わる江戸切子の伝統技術が確立されました。

大正時代以後もガラス素材の研究やカット技術の進歩により、江戸切子の品質はさらに向上していき、昭和初期にかけて第一次の全盛時代を迎えました。そして江戸切子は1985年に東京都の伝統工芸品産業に指定、2002年には国の伝統的工芸品にも指定されるに至りました。

目も心も奪われる見事な職人技

Edokirikokan_Inside
店内にずらりと並べられた江戸切子ガラスはまるで美術館のよう
Edokirikokan_Inside
端から端まで、ゆっくりと見学したくなる作品の数々

ショップ内にずらりと展示販売された硝子は、切子作家が手掛けた逸品から、日常で使える器、ギフトまで、唯一無二の江戸切子の技が輝くものばかりです。

江戸切子、輝きの秘密

江戸切子硝子は、2層になっている「色被せガラス」が主流で、厚い透明ガラスの上に薄い色ガラスを重ねてあり、削ることで透明で繊細な模様が浮かび上がります。

江戸切子の伝統的紋様として代表的なものは、竹籠の網目を連続させた「籠目紋」、魚卵の連なりに見える「魚子紋」、切子の交差が葉の形を表す「葉紋」、矢のように降る雨とされる格子のような「矢来紋」など。それぞれに意味も込められておりますので、詳しく知りたい方は、是非お店のホームページをのぞいてみてください。

Edokirikokan_glass
小さめの焼酎グラスから、普段使いできるタンブラーまで、形は様々
Edokirikokan glass display
様々な切り方、紋様、色、形があるため、どれも1つとして同じものはありません
Edokirikokan_glass
江戸切子といえば、色ガラスを思い浮かべますが、透明グラスもあります

輝きを作る道具たち

また、江戸切子の制作工程や、古くから使われてきた道具類も展示されています。

カットするために使う刃の種類が多種あるため、豊かな模様の表現が出来るのだとか。

Edokirikokan_History
「江戸切子が出来るまで」の工程図

職人技を拝見し、その価値を知る

手仕事ならではの美しさ

工房では、窓越しにですが、職人さんたちの制作風景を見学できます。

行程ごとにまとめて作業を行うそうで、例えばこの時は、一人が削り出し、もう1人は磨きをやってらっしゃいました。

1日に完成する江戸切子硝子の数は、たった5~6個だそうです!

一見、効率が悪そうに思えますが、それだけ時間も手間もかけるからこそ生まれる美しさがあります。機械では決して表現できない、受け継がれていくべき職人技です。

窓越しに見えるのは、江戸切子 すみだマイスター・川井更造(かわい こうぞう)氏

墨田区内で見られる江戸切子の技

江戸切子の技術は、区内のいくつかの個所でもご覧いただけます。両国にある銭湯・江戸遊のフロントグラスパネルや、スカイツリータウン・ソラマチのショップサイン行灯など、墨田区の他の施設や建物にも取り入れられています。

観光巡りをしながら探してみるのも面白いかもしれません。

是非手に入れたい江戸切子ガラス

購入方法は二通り

工房に併設されたショップでは、実際に目で見て、触って商品を選ぶことができます。

高級感があり、一品一品丁寧に想いが込められた江戸切子グラスは、ギフトにもぴったりです。ご家族、ご友人など大切な人に、お礼やお祝いとして、そして自分へのご褒美としても是非選んでみてください。ギフトの際にも桐箱やオリジナル風呂敷包装で喜んで頂いています。

また、オンラインでの購入も可能です。豊富な商品ラインアップで、眺めるだけでもうっとりしてしまう商品カタログの閲覧だけでも楽しいので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

入口の扉にも、江戸切子板硝子があります。

江戸切子カット体験でオリジナルグラス制作

こちらの工房では、展示品の販売と共に、江戸切子のカット体験も可能です。

事前予約制で、大人は、グラスの江戸切子カットが、小・中学生は、ガラスのペーパーウエイトの江戸切子体験もできます。

ザ・ゲートホテル両国のホテルのスタッフも実際に体験してまいりました。

一見難しそうですが、時間と手間をかけてオリジナルの江戸切子ガラスを作り上げる感動は、なかなか味わえるものではなく、是非皆さんにも体験していただきたい時間です。

【体験レポートはこちら】

SHOP DATA

  • 店名 すみだ江戸切子館
  • 住所 130-0012 東京都墨田区太平2-10-9 
  • TEL 03-3623-4148
  • URL https://www.edokiriko.net/
  • 営業時間 10:00~18:00
  • 定休日 日曜/月曜/祝日/夏期休館/年末年始

*営業時間、休日など、最新の情報は直接、お店にお問い合わせください。

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